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年の差カップル*プロポーズか?(後編)


今、何でこんな事になっているかを、よく考えてみる事にする。

楽しいつくしとの夕食になるはずが、何とも言えない空気になっているからだ。




俺が思わず漏らした言葉に、
『おじさま…。本当に?』

そう呟いてから、何やら、ブツブツと言葉を発した。
かと思ったら、バクバクと重箱に敷き詰められた庶民的な食べ物の数々を、次から次へと口に運び入れる。

「つくし?あのな?」

「おじさま?少し考えさせて貰っていいですか?」

「あぁ…」

そう言われたら、もう何にも言えねぇだろう?

それから何とも言えない空気が漂っているって訳だ。

今、西田がいるこの場で、あの台詞を言ったのは完全な誤算だ。

俺らしくもない。
冷静な判断が出来ないでいた。
というか、つくしが絡むと俺の判断が狂ってしまう。

それに、隣に座っている西田の存在が俺を狂わせたのだ。




西田は、仕事が片付きそうもない俺を見て、つくしと合わせてあげたいと思ったのだろう。
(まぁ、そう考えるだろう?実際につくしが料理を持って、社を訪れているんだから。それにしても、いつの間に連絡したんだ?)

西田は、俺と同じく夕食をまだ取っていなかった。
(俺がこれだけ仕事をしてんのに先に休むとか、無しだろう?)

まぁ、ここまでは良いとしよう。
だが、何でこうなるんだ?

西田は、俺の仮眠室で、一緒の空間で、一緒の食事を取っている。

そして、備え付けてあるテレビでドラマを見ているのだ。
(つくしが、今週は良いところだから、見逃せないって言うから仕方がねぇ)

まぁ、これら全て、百歩譲って良しとしてやろうじゃねぇか。

最初に、
『つくし、そこは商談するときに使うソファだ。こっちの仮眠室のテーブルで食べないか?』
と、俺が誘った。

『良いのですか?』

つくしは俺にではなく、西田に同意を求めた。

面白くねぇ…。

『西田はどうでも良いだろう?』

『どうでも良くないわ?西田さんが駄目だと言ったとしたら、のこのこと入れないですよ。ねぇ?』

って、だから、何で西田に同意を求める?

面白くねぇ…。

つくしと二人での楽しい夕食だったはずなのに…。

それでも、つくしが作ってきた重箱入りの弁当に心が踊った。

料亭や、寿司屋で出てくる卵焼きと違っていた。
何だろう?
料亭も寿司屋も、勿論職人が作った手作りなのに、つくしが作ったこの卵焼きこそが手作りなのだと確信した。

もう1つ口に入れる。
やっぱり、違う…。

俺がつくしに卵焼きが旨いと伝えようとすると、

『この卵焼き、美味しいですね』

西田が無表情でつくしに話しかけている。

『そうですか?ありがとうございます。良かった。お口に合って』

西田に、にっこりと微笑むつくし。

面白くねぇ…。

てな訳で、俺はかなり不機嫌になっていたのだと思う。







「…おじさま?おじさま?わかってます?こうゆう時に言う言葉なんですよ?」

つくしは凄く怒ったような表情をした。

テレビの中では、恐らくカップルなのだろう、男女の二人が食卓のテーブルを囲み、男が女に先程の俺のような台詞を言っている。
『毎日、お前の作ったご飯を食べたい。一緒にいてくれないか?』
ってな。

女は男の言葉に驚き、目に涙を湛えて、
『休みの日は一緒に作ろう?』
そう言って、二人は抱き合っている。

分かっているとも。
プロポーズに使う言葉の変化球版だろ?

こうなったら、完全なフライングでもいい。
(いや、フライングなのだが)

つくしが俺のこの気持ちに向きあってくれるのなら。
俺はいつでも大丈夫だ。
(母親にも承諾を取ってるしな)

そこじゃないのか?

つくしは若い娘だ。
まだ、結婚は考えられないか?

俺も、何も考えないで出た言葉だと言うのは認める。
しかも、西田が俺の隣にいるにも関わらずだ。
もっと、ムードがあるシチュエーションなら良かったのにか?

そうだよな…。

それを怒っているのか?

「つくし、悪かったな…。あのな…」

「おじさま、待って!西田さん、ちょっと良いですか?」
そう言って、西田を連れ出そうとする。

「何で西田?お、俺にする返事だろう?」

「おじさまは、ここで待っていて下さる?お願い」
真剣な眼差しで言われちゃ、俺は何も出来ねぇ。

つくしは、西田を執務室へと連れていき、何やら話をしている。


暫くしてから、つくしが戻ってきた。

「おじさま、こんなにわたしで良ければ、おじさまのお食事を作らせて。毎日は出来ないかもしれないけど…」

顔を紅く染め、上目遣いで見つめながら一生懸命に思いを伝えるように話してくる。

「つくし、本当に良いのか?大学を卒業してからでもいいんだぞ」

俺の言葉に首を降る。

「今から作って欲しいんでしょ?出来ない日は今まで通り、西田さんが手配して下さるって。おじさまは、卵焼きが好きなのね?」

「あっ?あぁ…」

「やっぱり。ほとんど、おじさまが召し上がったものね?」

しっかりと見ていてくれていた。
それだけで嬉しくなる。

俺の顔が緩んで来たことに、つくしの声も弾む。

「毎日、入れて来ますね?あっ、たまに変えた方がいいか?そうよね…。それに、どうしよう?いつ届けたら良いかしら?」

そう言いながら、また助けを求めるように、西田を見ていやがる。

「司様は仕事中はスマホを手にしません。ですので、私のLINEにお知らせして貰えば応対します。時間がないときはこちらから、取りに参りますよ」

「あぁ、良かった。おじさまは仕事が第一ですものね?西田さんが仲介して下さって助かります」

なっ?!

西田とLINEだと!!
電話番号は知っていたが、LINEを結んでいるとは!!
(仕事上に付き合いのある人とはLINEで繋がっていると言っていたが。つくしともか?)

思いっきり睨み付けてやるが、無表情男にはまるで効いてないようだ。

それ以上につくしに聞かねばならない。

「つ、つくし?俺の飯を毎日作るって、どうゆう事だか分かっているのか?」

その言葉に、つくしは少しだけ頬を膨らませて、
「お昼くらいは家庭料理を食べてみたいって、事ですよね?わかってますよ。
でもね、おじさま?普通の男性なら、プロポーズの言葉になるんですよ?見たでしょ?」
そう言って、少しだけ口を尖らせた。


な、何だ…。

何だか、一気に力が抜けていく…。



「後少しで食事の時間が終わりますが」

西田が無情にも終了の時刻を告げて、部屋を退席する。

退席した後、つくしが俺に背を向けて、小さな声で言った。

「軽々しく、今日みたいな台詞を他の女性に言わないで。おじさま…。他の人には言わないで…」

そう言って下を向いた。

そっと後ろ姿を抱き締める。

「言ったこともない。つくし、お前にだけだ…」


抱き締めながら、つくしの頭を撫で、手を頬に添える。


つくしに覆い被さるように、唇を奪った。


少しだけ、しょっぱい味がした。
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コメント

Re: 〇〇様

そうですよね(σ≧▽≦)σ

パス付きまでいかなくても…(///ω///)♪

ひねってみますね。

何時もありがとうございます。

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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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