FC2ブログ

記事一覧

真っ赤な真実7

「…何か、ニオイますね…」
桜子が美しい顔を歪める。


今、つくしと桜子は道明寺邸の庭の一角を、子供用(?)のプールで占拠しているのだ。

足でシャカシャカと空気を入れて膨らませる事なんて到底できないような超巨大サイズ。
(家庭用ではないと思われる)

ウォータースライダーやエアートランポリンまで付いている。
(どう見ても、日本の"家庭"ではお目見えしない代物。海外でも買う人がいるのか?)

都心の建て売りの家の敷地面積くらいは余裕である大きさ。てか、それよりも広い。
(昔住んでた牧野家のアパートよりも断然広いもん)

お義母様がプレゼントしてくださった物なのよね。

桜子の長女の桃子ちゃんを邸に呼んで、3人で楽しく遊んでいる。

当然ながら、ひいろとは同級生で大の仲良し。

遊びに来ると、兄弟のいない桃子ちゃんはみのりの面倒を見てくれる。
(ひいろはそうゆう時は一人を満喫しているように見える)

つくしと桜子は、テントの中で子供達を監視しながら、身の回りでおきている出来事。特に、一昨日から起きている出来事を桜子に聞いて貰っている。

このテント、数分おきにスプリンクラーから
細かい霧を発生させて、周りの空気を爽やかなものへと変えてくれている。
とは云っても、35℃超えのこの暑さ。
水着を着ているとはいえ、汗が出ない訳はない。
(プールだからね。そんなに入らなくても水着を着るでしょ?)



「そんなに、臭う?汗をかきすぎたかな?」

腕を挙げて、レースのビーチウエアの中に鼻を入れて、自分の腋をクンクンと嗅ぎ出す。

その光景を見て、ますます顔を歪める。

「いつも、そういうオチをしてくれますね?何かのギャグですか?」

「桜子~、ギャグって…。ププッ、桜子もおばさん…」

あたしの言葉に、それはそれは恐ろしい顔をしてくれた。
眼光だけで、殺されると思ったほど。
(それを言ったら、間違いない。目からビームが、出るね…)


こ、恐い…。


綺麗な顔の人たちの真剣に怒る顔って、何でそんなに恐いの?

「…違う…意味の?ですかね?」

めっちゃ、気を使って尋ねる。

あたしの言葉に桜子は、今度は大層呆れた顔をする。

「そうですよ。先輩!いいですか?ニオウのは、その女ですよ。
まさか先輩?その女に教えて貰って、ありがたいなんて、馬鹿な考えをしているんじゃないですわよね?」

「……」

「はぁ~、相変わらず、頭が溶けてるんですか?
いいですか?
その女は、あ・え・て、教えなくてもいい情報を先輩に吹き込んでいるんですよ!しかも3日続けて!!」

「そうなのかな~?」

「そうなんですよ!黙っていれば、『仕事が忙しいからだわ』で片付くんですよ?!」

「桜子…、声が大きいって…」
思わず、辺りをキョロキョロする。

「すみません。でもそうは思いませんか? わざわざ、火種を持ち込ませることはないでしょうに…」

「そうだけどさ…」

図星過ぎて、反撃できません…。

あたしの顔を見て、盛大に溜め息をついてくれた。
『幸せが逃げるよ~。吸い込みな~』何て、とても言える雰囲気ではない。

「じゃあ、先輩。仮に道明寺さんが、仕事の付き合いで、女性のいるお店に行かなければならなかったとして、わざわざ詳細を知りたいですか?」

そう言われれば、そうだけどさ…。

司から、お店に連れて行かれた。とか、〇〇婦人に捕まって、話が終わらなかった。って、言われても何とも感じない。

司は相変わらずと言うか、女性に優しい態度を自ら取る分けではないよ。

だから、ちゃんと話が出来た?
怒って睨んだりしてないよね?
とか、変な心配をしている。

だから、仕事の付き合いで女性と話して、それなりに談笑しているとホッとする事があるの。

でも、だからといって、その女性たちがいちいち会話の内容をあたしに告げてきたら、イライラするかも。

いや、するだろうな…。

「そうだけどさ…。でも、何でそんな事をするの?」

「何でだと思います?」

いやさ、お店のお姉さんたちが、言ってくるなら、完全にあたしに喧嘩を売っているって、なるよね?

でもさ…、彼女は違うでしょ?
突然、司に好意を?
…いやいや、それはないよ。

彼女は別の思惑というか、何かあるんだと思うのよね…。

「彼女は道明寺家に仕えているから、先輩に勝負を挑んで来るはずはない。とか思ってます?」

言った後で、また盛大に溜め息をついた。
だからさ、幸せが…。

「幸せが何ですって?!先輩がその人にかけている変なフィルターを外して見てください!!」

「桜子…、声が…」
あたしはそう言いながら人差し指を、自分の唇に持っていった。

そんなあたしの姿を見て桜子は、また盛大に溜め息をついて、今度は肩も竦めた。

桜子の言う通り、そんな思いもある…。

うちで働いている人だから、あたしに危害を加えたり、妬んだりしないって、思い込んでいる節はある。

「その女はここにいます?」

「えっ?あぁ…いないね。何処に行ったんだろ?」

「そうなんですか?あそこにいると思ってました…」
桜子は一点を見つめて、そう言い放った。

「怪しい行動を取る人間はすぐに分かるんですのよ。動物的な勘とも申しましょうか…」
また桜子は一点に鋭い目線を送っている。


一体どこを見てんだろ?



「あー、頭に来ると喉が渇きますわ。このコールドブリューのライムを多めにしておかわりを頂けます?」

「美味しいよね?あたしも頂こうかな?あたしはイチゴを多目で」

今日の担当のパティシエは夏の飲み物も研究していて、今年はコールドブリューに凍らした果物を入れたり、ゼリーを凍らせて浮かべたりしている。

見た目も綺麗なのよね。

子供達はコーヒーではなく、あまり強くない炭酸水を利用した、ソーダ水。
同じように果物を凍らせて中に浮かべている。
(下の層にかき氷のシロップ、"ブルーハワイ味"を入れてあるから見た目も可愛い)


少し休憩させて、水分を補給させようかな。


「ねぇ、みのりの姿が見えないね…」

ずっと、あたしたちの視界に入る位置でマシンガン位の大きな水鉄砲で遊んでいた。

ひいろと桃子ちゃんと一緒ならと、二人を探す。

恐らく、桜子も同じように思っている。

「桃子と、ひいろちゃんはあそこで一緒にウォータースライダーに乗ってますわよね…」

桜子が話終わらないうちに、二人でプールに向かって走り出した。



プールまで10メートル離れているかいないか。


ウォータースライダーやエアートランポリン等が付いていて、死角になるところが沢山ある。


昨日の事が頭の中で繰り返される。


あの人は、このプールを出すことを反対していた。


危ないからと…。



恐ろしいことが起きているとは考えたくもない。



だけど、嫌な予感しかしない…。
にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




PVアクセスランキング にほんブログ村