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真っ赤な真実4

夕食はあたしと子供達の三人だった。

ここ最近のいつもと同じだもの。
寂しがることはないわよね?

司はきっと忙しいに違いないんだから…。
そう自分に言い聞かせる。

でも、子供達はそんな事は考えないよね?

当たり前か?

それが普通よね…。



「パパ、帰ってこないの?」

「来ないの?」

ひいろの質問に、みのりが空かさず被 せてきた 。

「今日も一緒にいられると思っていたのに… 」

「みぃちゃんも~」

新庄さんから、一緒に食事は取れないとの連絡を受けた。

帰りは何時になるか分からないとも。

タマさんなら、
『なんだい、なんだい!食事を一緒に取って、それから邸の執務室で仕事の続きをするとか、やりようがあるだろに?』
って、司の愚痴をタマさんが最初に言ってくれるから、あたしも愚痴を言いやすいのに…。

タマさんは明日から出掛けることもあり、今日のあたし達の食事の世話は、新庄さんと、新人の清田さんで行う。

ローテーションがあるのよね。

あっ、それと小宮さん。
山崎さんはペアだけど、そうゆう類いは苦手。男の人のと云うのもあるけど、痒い処に手が届かない時があるのは確か。
(あたしが自分で、席を立って必要なことをする恐れがあるからと、別の事をしているらしい。別にいいのに…)


よし!
しんみりと食べても美味しくなくなる。

ご飯をもりもりと食べて、元気を出さねば!

「ひいろ~、茶碗蒸し食べた?海老さん二匹も入ってるよ~」

「えびしゃん、たべる~」

ひいろではなく、みのりがニコニコ顔で返す。

鮎の塩焼きが出てきた。

美味しそう~。

あたしがそう言ったら、ひいろは、
「あんまり好きじゃないから、ママが食べていいよ」

そう返してきた。

新庄さんの話では、ひいろが圓から帰ってくるときの迎えのリムジンの中で、
『パパと昨日楽しく遊んだんだ』
そう話していたらしい。

ひいろはちゃんと弁えているから、毎日はパパと過ごせないと分かってはいる。

でも、寂しいと、感じるのは感覚が麻痺していない証拠よね。

「ひいろ~、この肉団子美味しいね。クイズ~。何が入っていると思う?」

「……」

「何でしょ?何でしょ?何でしょね~?」

あたしが歌いながら、ひいろに尋ねると、
"はぁ~"っと、ため息をついてから、
「穴~の、空いた蓮根さん。ですか?」

と、奥に控えているシェフに向けて歌を歌った。

返しが、幼稚園児に思えないんだけど…。

でも、笑ってくれた。

良かった…。

「すみません、お水頂けますか?」

あたしが言うと、新人の清田さんが急いで、冷たい水を運んで来てくれた。

スッキリするからと、あたしのグラスにはレモンが入っているんだ。





食事の終盤になる。

みのりが遊び初め、ひいろもお腹が満たされて、退屈そうにし始めている。

もう少しで食べ終わる。
そう思うのに、頭が朦朧としてきた。

司と一緒に過ごせて楽しく、嬉しかった。
だから、仕事をいつも以上に頑張った。

だからなの?
いつも以上に疲れてしまったの?

今日は和食だから、茶碗を落としたら大変…。

頭では分かっているのに、体が云うことを利かない…。
自分で自分のコントロールが利かない…

「ママ?」

ひいろがあたしの様子がおかしいと気付いた。

折角、楽しく食事を取っていたと云うのに…。

こんなところで倒れて、子供達を不安な気持ちにさせれない…。

どうしよう…。

小宮さんが先程までいたのに、見当たらない…。

あたしが気分が悪いって退席するのは簡単だけど…
それはダメ…。

「大丈夫よ。ちょっと食べ過ぎたのかな?新庄さん…良いかしら…」

新庄さんはあたしが説明しなくても、その言葉だけで、全てを察知してくれて、ひいろに声をかけた。

「お嬢様方、食事がお済みになっておりますね?遊ぶのはお部屋に戻ってからにしましょう」

「新庄さん、お願いします…」

新庄さんは子供達をプライベートルームに連れ出した。

ひいろが心配そうにこちらを振り向きながら退席する。

退席すると、気が抜けたのか、目の前にある食器を床に落としながら、テーブルに体を投げ出した。

「つくし様!」

あたしに駆け寄る小宮さん。

朦朧とする意識の中でも、これだけは伝えないと。という強い意識が働いた。

「タマさんには黙っていて…。明日から夏休みなのだから…」









「司様、万事上手く行っております」

西田は今日一日の報告を司に淡々と行う。

「素直な方で本当に良かった…。そう思いませんか?」

表現を変える事無く話を終え、そんな感想を述べる西田に、司は、
「お前は…、人の感情があんのかよ?西田…」

「恐らく、お互い様かと?」

「俺は、今の話を聞いて、胃がムカムカして止まらねぇ…」

「ほう…。では、この辺りで彼女に付き合うのは止めておきますか?」

「いや…。俺があの女から受けたこのムカつきを倍にして返してからにするつもりなのと、理由を知りてぇ…」
そう返した。

「恐ろしいお人だ…。自分を慕っている人を躊躇なく切り捨てられるのですから…」

「言っとくが、慕ってくれとは頼んだ覚えもねぇよ」



俺は、俺の邪魔をする輩を徹底的に排除する。

ただ、それだけだ。
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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