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はてなの翼3

フー

フー


ズル、

ズズッッー

モグモグ

モグモグ

フー

ズズッッー

「うまそうに食うな~」

スッゴく美味しいもの。
このラーメン。

透き通るほどの黄金色のスープ。
それによく絡むちぢれ麺。
チャーシューは豚と鳥の炙りの二種類が入っている。
(豚さんの方は箸でも割れる程のトロトロ~)
極太メンマに、白髪ネギ。
それに煮卵ーーー!!!。

美味しいからこその、ラーメンの一番美味しい食べ方をするのよ。

目の前には頬杖を付いていて、微笑んでいる眉目秀麗な、もとい、馬鹿男。

「冷めるわよ。早く食べたら?」

軽く睨んでやる。
楽しそうに笑っちゃって。

全く…。

何でか、ラーメンを啜るその仕草までが、綺麗で優雅。

レンゲにスープを掬ってコクりと飲み干す仕草が何故だか色っぽい。
(…喉仏の上下の仕方が絶妙なのよねぇ)


「俺も食べたくなったか?」


ゲホゲホ

ゲホゲホ


「奥様、大丈夫ですか?」

「食事中ですのに、ケホッ、申し訳ございません。ケホッ」

このラーメンを提供してくれた店主が、すかさず声をかけて来た。

またもや、目の前の馬鹿男を睨んでやる。

気管にスープが入ろうとしたじゃないの?!


「お二人でお越し頂き、ありがとうございます」
腰を九十度にまで折り曲げて挨拶をしてきた。
店に入った直後も、わたしたちの姿を見た途端に、こうして腰を深々と下げて挨拶してきたのだ。
店に入るなや否や、作れるラーメンを二つ作ってくれと注文を出したため、(馬鹿男が)ちゃんとした会話は未だにされていない状況だった。

「顔を上げてください。本当に美味しいラーメンです。えーっと、シェフ?それともマスター?」
「奥様、シェフでもマスターでも"親父"でも構いませんよ」

丸い顔に、垂れた太い眉。
にっこりと微笑むと、さらに眉が下がった。

全然変わんない。

ううん、むしろ以前の"村上シェフ"の頃より生き生きとしているように感じる。

この人はメイプルホテル東京の総料理長まで登り詰めた料理人界の鉄人。
還暦を迎え、その後の料理人人生をどうするべきか考えている。
そんな話を人伝いに聞いた。
道明寺家のシェフとして迎え入れようか?そんな事を考えていたのだ。

『奥様のご厚意に背く形になってしまいました。誠に申し訳ございません』

打診をしたら、昔からやりたいと思っていた店があるとのこと。
何度も、何度もわたしに頭を下げて謝ってきたのだ。
二年前の事だ。

「じゃあ、"村上の親父さん"にしようかな~
~?」
「奥様は、本当に何時までもお変わりがない。ありがとうございます」
目頭を押さえ始めた。

あぁ~、やめてよ~。
こっちまで、泣けて来ちゃうじゃないの。

「家内に連絡を取らせてもらいました。
お急ぎでなければ、うちの家内にもお会いして頂けませんか?」

奥様と二人で小ぢんまりとラーメン店をやっていくつもりだと話してくれた。

主要道路から少し奥まった所に建てられたお店。
外装は和食料理店を思わせる簡素だがモダンな造り。

まだオープンはしていない。
(なんと、明日からなんだとか!!)

きっとオープンしたら、こんなにゆったりと食べれないかも。
(絶対に流行るよ。絶対に)

この人の作るオニオンスープは格別だった。

当然の事だけど、ラーメンのスープに生かされている。

(味が分かるのか?他のところのスープを飲んだら、この人の作るスープが格別だって分かるの。それくらい美味しいの)

親父さんの奥さんが裏口に到着したみたいだ。
親父さんが、迎えに出た。


その隙にとっ、


レンゲの持つ手をぐっと前に出す。

「貴方のも一口頂戴」

馬鹿男の承諾は待たずに、スープを一口貰う。

わたしは醤油。
馬鹿男は塩。

うわー、美味しい~~~。

もう一口飲もう。
手を伸ばしてスープを救う。

旨~い。
何だろう?
貝のだし?

「旨いか?どんぶりをそっちに渡そうか?」

「いいよ。渡されたら、全部飲んじゃいそうだよ」

「それは間違えねぇな」

クスクス

「貴方もわたしのを飲んでみてよ。臭みが全然なくてね、美味しいから」

レンゲにスープを掬って、目の前の男の口元に持っていく。
喉仏が上下に動く。

「旨いな。俺、こっちの方が好みだわ」

「そう思った。わたしはそっち」

二人同時に見つめあい、微笑んだ。

「このレンゲ。銀かな?」

キラキラと輝くレンゲを持ち上げる。

「分かるのか?」

「あのね~?お陰さまで、さすがにこれが銀かメッキかくらいは分かるようになりました」

プイッと頬を膨らませる。


「本当に何時までも仲が宜しくて、初々しいです」

いつの間にか、村上の親父さんが戻り、奥さんと連れだっていた。

「初々しい?」

キョロキョロと周りを見る。
"お客"はわたしたちしかいない。
(当たり前だけど)

「本当に初々しいですよ。お二人を見ていると、恋人同士のようですもの」

わたしたちよりも一回り以上年上のご夫婦。
肩を寄せ合い仲睦まじい様子は、二人が合わせる目線で感じ取れる。
(村上夫婦もいい感じですけれど)

本当に良かった。

人生の岐路は間違っていなかったのね。


「だってよ牧野。お前は泣くか、笑うかのどちらかにしろよ?ぶっ細工だな~」

「ほらっ」て、ハンカチ渡してくれるのはいいんだけどさ。

だからね?


分けわかんなくなるようなことを言うとね。

ほら、そうなるでしょ?

「ええっーーー?!奥様、もしかして?ええっーーー??!」

「旦那様の人間性についていけないとかで、とうとう、その…お別れ?えっーーー??!!」

「お別れになっても奥様に付きまとっていられるとか?」

「村上、お前らな…」

目の前に青筋を立てた馬鹿男。
もとい、わたしの旦那さま。





うーん、この状況、"なてなの翼"がいろんな人の頭の中で飛び回る。




さてさて、どんなオチでしょうか?




シンキングタ~~~イム
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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