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悪友と親友2

最後にあった夜、どんな会話をして別れたっけ?



またな

いってらっしゃい

あぁ

早く行きなよ

わかってるよ

じゃあね

いい子にしてろよ

何よそれ

またな



たぶん、何時もと同じ…

もっと、心に残るような言葉を掛ければ良かったのかな…?

あたしの事を、ちゃんと思い出してくれてるのかな…?

このまま会えなくなるのかな…?

何年、こうして待つことが出来るんだろう?




待っていても…

いいのだろうか?











みんな優しいなぁ…

素直になれないあたしの心の中を見透かして、励ましに来てくれたんだ…


小さな丸いちゃぶ台を囲むように、うら若き女性が四人。

誰もが声を出さずに、きちんと正座をしている。
だが、上半身はそれぞれ思い思いの動きをみせている。

険しい顔をしながら、腕組みをしている人。
低い天井からぶら下がっている電気を、じっと見つめている人。
親指の先を少し噛んで、時々唸り声をあげる人。

三者三様だが、顔の表情は、皆が曇っている。

ただ一人、華奢な身体を更に小さく丸めて、時折体を、少し前後に揺らしている人。

彼女だけは今にも泣きそうな表情をしている。



みんな、やっぱり怒ってる?

みんなにも素直になれてないんだから…

だから、あたし、怒られているんだよね?

ごめんね…

あれっ?

何か…変?

…じゃない?

…?








沈黙を破るように、
「子供じゃないんですから、爪を噛まないでくださいよ」

桜子は、美くしすぎる程の顔で軽く睨み付け、年上の女性を嗜めた。

「そぅ、そうだよね…。何かさ…こう落ち着かないとさ…ついついね…」

そう言いながら唇から親指を離し、腕組みをし始めた。

唸り声は相変わらず発してる。

「もう、滋さんっ?!痰が絡んでいるんですか?」
そう言いながら、桜子は滋を見た。

綺麗に整っている眉を、完全に歪めている。

ぐがぁー
ぐがっ
んっ、んっー

桜子の小言などは、耳に届かないとばかりに、更に大きな唸り声を上げた。

「桜子、痰なんか出ないけど」
整った顔で百面相を始める。

「優希ちゃん、どう?痰出てる?」
そう言いながら、大きく口を開けて滋は自身の喉を指差す。

そう言われた優希は、暫く滋の口の中を観察した。
「くすっ、大丈夫ですよ。滋さん」
下がり眉が一層下がった。

今まで不穏だった空気が、和らいだ。

その直後、

ううっ
ううっ

うわーん

先程から、前後に小刻みに揺れていた体が大きく後ろにしなり、その反動でテーブルに突っ伏した。

「「つくし…」」
「先輩……」

三人とも、何と声を掛けていいのか、分からないでいる。
つくしの性格上、人前で大声を上げて、泣いたりする事自体、相手が友達だろうと、あり得ない事だ。

うっ…
うっ…
ううっっ…


ずずっ~

テーブルに突っ伏したまま、つくしは顔を上げない。

『つくしが落ち着いて言葉を発するのを待とう』
三人とも目で会話をした後で頷いた。

ピンボーン

ピンポ、ピンポ

ピンポーン

凄い勢いでインターフォンが鳴り響く。


ドンドン

ドンドンドン

今度は扉を叩く音。

つくしは、大きな音にも顔を上げる反応を見せない。
玄関までは大股三歩。

優希はつくしに、
「私が出るからね」そう言って玄関を開けた。





「おやおや、つくし。居るのなら返事くらいおしよ。様子を見に来てあげたよ」


タマさん…
来てくれたんだ…


テーブルに突っ伏したまま、顔だけ玄関に向けてタマを見た。

何だか、涙でボヤけてて顔がよく見えないよ…

「今日はつくしを励まそうと、珍しい人たちが来てくれているんだよ」
タマは腰を少し伸ばすと、後ろを振り返り、手招きをする。

「つくしさん、お久しぶりね…」

この声は…

つくしの大きな瞳が、更に大きく開く。


えっ?

何で魔女がここにいるの?

何で?


つくしは思わず顔をあげる。

あれだけ流していた涙は完全に止まった。

だが、大量の涙を流した為なのか、ひどくボヤけいて、顔がはっきり見えない…

「そんな顔をしなくても、捕って喰おうなんて思ってませんよ」
そう言い終えると、後ろを振り返り、手招きする。


まだ、誰かいるというの?


ドアの向こうから、高級だと人目で判る革靴が見えた。
今度はハッキリと分かる。



男性の靴だよね?


道明寺?!


道明寺なんでしょ?


あれっ?


何で…


言葉が出ない…


何で……


何でよ……


道明寺じゃない…


革靴の主は道明寺の
有能な秘書の西田さんだった。


あたしに向き合い、丁寧に頭を下げてきた。


どうゆう事…?









「お帰りなさい、類さん」
「ただいま」
そう言いながら、大きなケーキの箱を目の高さまで上げた。

「うわー、パレドールのケーキじゃないですか~?」
「進も好き?」
「大好きです。勿論、ねぇちゃんも大好きです」

その言葉に、満足そうにビー玉の瞳が煌めいた。
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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