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悪友と親友1

逢いたい…


逢いたい…


逢いたい…



あ~っ、逢いてぇ

ものすんげー逢いてぇ

はぁ、何時になったら解放されんだ…


違うか…

何時になったら、成果が出るんだ?


思わず拳を自身のデスクに打ち付ける。

鏡のように磨きあげられた机に映る自身の顔を見て、思わず自嘲気味に笑ってしまった。

疲労と焦燥感に埋もれているのだから、仕方がない。

それでも昼間は、何とか自身を鼓舞させ、"いつもの道明寺司"を演じきれている。


絶対に弱味なんて見せるものか…

もう少しなんだ…

自分で課したことだろう?

あいつが見たら…


やべぇ…


あいつの…

牧野の笑った顔しか思い浮かばねぇ…

怒って、睨み付けている顔とか、出て来ねぇのかよ…

それは、それで可愛いんだけどよ…


くそっ…


眩暈がしてくるみてぇに、頭の中にぐるぐると牧野が回っている。

何で、くるくる回りながら、更に俺の周りを回っているんだ?

可愛い表情してんなぁ

やべぇな…

完全に末期症状だぜ…

知らず知らず、幻想と分かっていても手を伸ばしていた。
自身のデスクに鍵の掛かった引き出しがある。
取っ手に指を掛け、そっと目を瞑る。
この引き出しを開ける鍵を、有能な秘書に預けておいて良かったと、何度も思った。

ここを開けたら、全てが終わる。

自身にそう言い聞かせている。
それほどの強い想いを込めている。

俺が見たいのは、フィルムの中の愛しい女じゃねぇ…

ホンモノの牧野つくし。

必ず手に入れて、俺の隣で堂々と笑っていられるように…

そう思って、ここに戻ってきたんだからよ…

本音を云えば、直ぐに片付くと思っていた。

甘かった…

このままここに、貼り付けられるんじゃねぇかって勘繰りたくもなる。


だって、そうだろ?


フロア一面のガラス窓から、ニューヨーク、マンハッタンの街を見下ろす。
車列で路という路が塞がれている。
ミニカーのジオラマにしか見えない。
下界の騒音も、例えこの窓が開いてたとしても、聞こえないのではなかろうか。
重厚な自身のデスクに積み上げられている書類の山。
減っては追加される毎日。

昨日より増えているのは気のせいか?!

ふぅ~

大きくため息を付き、チラッと左腕を見る。
ワイシャツから覗く、ウン千万はする高級時計。
時間を確認すると、直ぐに電話を手を伸ばした。

電話の向こうにいる相手の声を聞いたら、何とか、やる気が起きてきた。
電話の相手に要件を伝え終わると、分厚い書類に手を伸ばす。

コンコン

暫く間が空いてから、
「失礼します」という声と共に、重厚な扉がスーッと開くと、ダークスーツの男が中に入って来た。

「司様、そろそろお時間です」

「………」

その声に、チラッと手元の書類から、少しだけ目線を逸らせて相手を見た。
あえて睨み付けてる訳では決してないが、どうしたって、相手には殺気立っているように捉えられるであろう視線の移し方。
恐らく彼でなければ、この場に立っていることも儘ならないであろう。
有能な秘書は、その視線を浴びても尚、主をじっと見返す。




よく我慢をしておられる…

精神的に追い詰められているのだろうか?

イライラしているのが、一目瞭然だ。
牧野様の効力が完全に切れる寸前なのだろう。

しかも、以前なら、毎日のように眺めていた、牧野様のオフショット写真の数々。

鍵付きの引き出しに仕舞い込み、決して開けようとしない。

そうまでして…

「司様」

もう一度声を発し、あえて恭しく頭を軽く下げた後に、あえてじっと主を見据えた。

「今が…正念場でございますよ」

「…わかってる…。なぁ、西田…」

書類の束を、デスクに無造作に置きながら、次の言葉を発する前に、ゴクリと飲み込む。

ふぅ~

ため息のような息を吐いた後に、
「西田、行くぞ」
そう言いながら、緩んでいたネクタイを締め、質の良いジャケットを優雅に羽織りながら、司は執務室を後にした。


本当にあいつを迎えに行けるのか?


口に出したら、俺を取り囲む化け物たちに負ける気がした。


絶対に口にするものか…



牧野…


牧野…


牧野…


お前の事だけだ…


欲しくて、欲しくて堪らないのは…


お前の中で眠りたい…


俺だけなのか?


お前も俺と同じ想いを抱いてくれているんだろ?

お前は連絡を取らない俺を心配してるのか?


可笑しいだろ?


道明寺司ともあろうものが、たった一人の女に、魂を持っていかれているんだからな
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コメント

Re: F〇〇〇e様

待っていてくれる人がいる。

人にとって、なんて心強い行為でしょうか?

えりりん、今やっとスマホとゆっくりと向き合っております。



眠気が一気にぶっ飛びました!!!

今日はもう少しがんばろう(* ̄∇ ̄(* ̄∇ ̄*)


力を与えて頂いてありがとうございます



待ってました!

ありがとうございます😊。
キリンさんになって待ってました!

ワクワク‼️

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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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