FC2ブログ

記事一覧

ポテトサラダ効果(後編)

「道明寺さん、お口に合います?」

司は箸をきれいに揃えて置いてから、口に入っているポテトサラダを飲み込んで、千恵子の質問に答えた。

「凄く美味しいです。こんな美味しい料理を食べた記憶は今までにありません」

何よ…。
道明寺らしくない、スッゴい優等生なその回答。

本当に美味しいって、思ってるの?

「思っているよ」

至近距離から道明寺の声が聞こえた。

えっ?

しまった!

心の声が漏れてた?

「ちょっと、近いから!もう少し、離れてよ」

「あらあら、赤い顔をして。つくしったら、本当に素直じゃないんだから。誰に似たのかしらね?」
「赤い顔と云えば、道明寺さんの右頬少し赤いよね?ママ?」
「パパ、今頃~?男の勲章よ。ねぇ、道明寺さん?」

今度は道明寺が顔を紅くする。

だから、そうゆう顔でこっちを見ないでよ。

進に見られた直後、勿論、平手打ちを喰らわせた。
右手は道明寺に捕まえられているから、利き手ではない左手だった。
何時もより、ダメージは受けてないみたい。


「あらあら、二人とも顔を紅くして。可愛いわね~。進も紅くなっているじゃない。進、何か見たわね?」

進は、ママの言葉にブンブンと首を横に振っている。
進、それじゃ、見たって言っているよ…

パパは青い顔をして、
「今日は、パパが主役だからね。主役の質問には答えないとなんだよ。よし、聞くよ!ど、道明寺さん!まさかつくしとその最後まで…ぐがっ、痛、痛いよママ~」

最後まで言い終わる前に、ママの右手がパパの背中を叩き付けていた。

隣りにいる道明寺を見ると、道明寺もこちらを見ていた。

「お前、顔が紅いぞ。照れんな」

「はっ?あんたが紅いんでしょうが!!」

本当に調子狂っちゃうよ。

円いちゃぶ台を囲むようにあたしたち家族と道明寺。

今日のメインは特製ポテトサラダと南蛮海老の刺身。
南蛮海老の頭は唐揚げにしてある。
(うちが買える訳ない。パパの実家の新潟のおばあちゃんが今が旬だと、送ってくれた)
それと、炊き込み(?)ご飯。
具無しだけど、生姜と大葉を千切りにして、薬味を添えている。
あとは豆腐とワカメの味噌汁ときゅうりの浅漬け。

うちでは久しぶりの豪華な食事。

道明寺にとっては貧乏食そのものなんだろうな。
それに、パーティーだってあるって言ってたよね?
こんなところに居ていいの?

「道明寺、もう帰んなよ。あんたの家でも、パーティーがあるんでしょ?」
「あっ?親父が新たな慈善事業に寄付・寄進したことへの御礼?。親父へのごますり大会なの」
軽蔑するような冷めた目をする。
「お父さん、帰って来ているの?」

以前、家族とは一年に一回会えば良いし。そんな事を言っていたな。

「今日は、父の日だよ?きっとお父さんもあんたに会いたいよ。行ってあげなよ」







「つくし、何か淋しそうね」

「はっ?どこがよ?!邪魔者が帰ってせいせいしたわよ」


ポテトサラダに粉々になった青のり味のスナックを振りかけた途端、仰け反ってたな。

始めは避けて食べていたっけ。

無理矢理食べさせた瞬間、スッゴく驚いた顔してたな…

お坊っちゃんだもんね。あんなの食べたの本当に初めてだろうな…

本当に美味しそうに食べてくれた。

初めて人様に自分の作った食べ物を食べさせたかも…。

しかも、ちょっと楽しく料理が出来た…

何でだろう?

相手は道明寺なのに…

「そうね。男の人に初めて作った手料理は何ですか?って、聞かれたら、ポテトサラダです。そう答えなきゃね?つくし」

ママはお皿を下げながら、笑ってこっちを見る。


えっ?


えぇぇエエーーー??!




「熱々のジャガイモを男女で剥く。そりゃ、ドキドキするよね~。あっ?気になる人とだからかな~?」









「おはよう」

「おう?って、牧野?!」

「何よ?挨拶でしょ?」

あたしから挨拶したら、昨日と同じ紅い顔で驚いていた。



昨日は、親父と会って久しぶりに話をした。
『サンキュー』そう言って道明寺は少し照れたように笑った。

「良かったね」

スンナリと言葉に出来た。






あたしの中の何かが、少し変わったのかな?
にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




PVアクセスランキング にほんブログ村