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主役は俺様だぞ?!(中編)


「せ~んぱい。どこに行くんですか?」

?!!

「うおっほ~い!…あぁ、もうビックリした…」

目の前には前髪を綺麗に横に流し、睫毛の一本一本の先端にまで手入れの行き届いたとびきりの美女が、つくしに向かって微笑みかけていた。

「…桜子か。あぁ驚いた…。授業終わったの?」

「えぇ。先輩の受ける講義も終わりましたよね?どこかで先輩の話を聞きましょうか?」

整い過ぎるほどの綺麗な顔で心配そうに見つめられる。

「えっ?何々?あたし悩んでいるように見えた?」

「そうですね…。正確に云えば百面相ですわね。勇ましい顔をしているかと思えば、真っ赤になって照れたような表情になってみたり。そんな風に公道を歩いていたら普通に恐い人ですわよ?」

桜子は高校三年だ。
制服さえ着てなければ、間違いなく桜子の方がしっかり者のお姉さんに見られることだろう。

「それでですね。総合的に判断した結果、先輩がおかしい行動をしているときはきっと何かに行き詰まった時ではないかと思ったんです」

「あへっ?えっ?分かるの?そ、そうなの?」

「えぇ。やっぱり何かありましたね?ゆ~くりとお聞きしますわ」

にっこりと微笑む桜子は、有無を云わさずつくしの腕を取り、正門に向かって歩き始めた。








いつもなら魅惑の微笑みを絶やさない好青年。
だが、今は物凄いしかめっ面をしている。

なぜかというと、無理難題が彼の頭上にバッサ、バッサと降りかかってきているからだ。

ここは彼らの行きつけのラウンジ。
完全な個室となっていて、プライバシーがしっかりと守られるとあって、彼らF4たちは中高生の頃から出入りさせてもらっている馴染みの場所である。


何で、俺なんだよ…?


あきらは、昨日起こった出来事を整理しようと試みた。

落ち着け…
落ち着け…

そうだよな…。
まずは、何が起きたか数えてみるか…。

まず、その一。
牧野に男子学生に誘われたのを司にリークしていたのでは?と疑われていること。
(わざわざ、波風立てねぇよ)

その二。
司にあれから学生として潜伏させているSP(道明寺家の直属の)から牧野の様子が『問題なし』としか伝わってこないが本当だろうな?と再三聞かれていること。
(いや、違うぞ。なんて、言える訳がねぇ!!)

その三。
牧野に司からの電話は今暫くは出たくもないから、あとはヨロシクね。と言われていること。
(俺にまた司のお守りをしろと?)

その四。
何がなんでも絶対にSPを潜り込ませている等と、牧野に知られないようにしろと、司から言われていること。
(恐らく、牧野の周辺をよく彷徨いているカップルたちだろ?)

その五。
俺様の誕生日までに牧野の機嫌を何とかしろと、これまた司に言われていること。
(誕生日って、特別な日だろ?牧野の声が聞きたいんだと)

その六。
無理は承知だが牧野に会いてぇと、またまた司に言われていること。
(牧野は誕生日のその日は教授との大切なセッションがあり、どうしてもその日は日本を発てないらしい。教授に変更してもらえば良いものを…)

その七。
レポートの文字数が追加されていること。
(期限は明日だよ!)


どうしてくれんだ?!!


うぅぅ~ん


そして、もう一つ…

「ねえ。ねぇってば?あきらく~~ん?聞いてますか~?ずっと、ぶつぶつ言ってるよ~。ねぇってば?」

その八。
こんな状況なのに、何で滋がここにいる?


…はぁ。


「おいおいおいーーー!!何々?最後は滋ちゃんが邪魔くさいって?どういう事ですか~?」

「…俺な。今、ものすげぇ難関な案件を背負ってんだよ…。悪いが、滋の相手は出来ねぇぞ」

あきらのこの言葉に、滋は拗ねたように口を尖らせ、少し思わせ振りな表情をしてきた。

「さっきから、ぶつぶつと聞こえてましたよ~だ。良いのかな~?滋ちゃんを蔑ろにすると後で後悔するからね?」

「後悔?」

あきらが、後悔という言葉に反応を示した事で、滋は俄然として機嫌を直し始めた。

「あきらくんの今抱えている問題って、つくしと司の事でしょ?」

「知ってんのか?」


チッチッチッチッチ


滋は、右手の人差し指を立てて、振り子のように横に降りながら、不敵に笑った。

「お兄さん?滋ちゃんを甘く見てもらっちゃ―困りますよ?」

「得策があるのか?」

あきらの問に滋は不敵に笑い頷いた。

「昨日、講義が終わってから近くのカフェでつくしと桜子に会ったのよね…」


かくかく…
しかじか…


「ねぇ?つくしだって、司の誕生日だって事くらい、ちゃ~んと分かってんの。だけども、『他の男と会話して楽しいのか?』なんて司に言われれば、つくしの事だよ?怒りたくもなるでしょ?」

「だな…」

「本当は、いつも心配してくれて嬉しいんだけどね。どうも素直に慣れないって言ってたよ」

「あの二人、進歩がねぇな…」

「ごもっとも。でね。あきらくんのお悩みを、ズバッと解決する方法を見つけちゃったよのね~ん」

「滋?本当か?!」

あきらが滋の肩をむんずと掴んだ。
滋は少しだけ背伸びをして、あきらに何かを話始めた。



「悪りぃ…。出直すわ」

いつもの個室にふらっと入ってきた総二郎は、二人が抱き合うように見えた為、咄嗟に退室しようとする。

「あっ?ニッシー?どうしたの~?大丈夫だよ~。こっちに来てよ!」

「おぉ!今、すげぇ事を企画してんだよ」


面白いイタズラを考えているような表情の二人に、総二郎が乗らない訳はない。



誰も入ってこない完全な個室にも関わらず、三人は顔を近づけて、こそこそと相談し合う。


「ねぇ?どう?良いと思わない?司、一生大切にするかな?捨てることはないでしょ?」

「捨てることは絶対にしねぇよ。なぁ、総二郎?」

「あぁ。捨てるなんて、絶対にあいつに出来る訳ねぇよ。……なぁ。優紀ちゃんも明日、呼んでもいいか?」

?!!

「勿論だよ!グフフフフ…。ニッシーも、もしかして欲しい訳~?」

「ば、馬鹿ヤロー?!俺はいらねぇよ!どんな風になるか見てみたいって願望だけはある!願望だけだ!」

「悪い人だな~」


ムフフフフフ

グヒヒヒヒヒヒ

ウヒョヒョヒョヒョ


さてさて、この三人はどんな企みをしているのでしょうね?




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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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