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願い事24

朝の食卓の匂いだ。

お味噌汁に卵焼きのコラボした匂い。

ふはぁ~
これぞ、ザ・日本の食卓だよね。

いい匂い。
食欲がそそるよ。

海苔に納豆も自家製の梅干しもあるし、キュウリとレタスのサラダもある。
(きゅうりもレタスもおばあちゃんが朝から採ってきてくれたの)

あっ、のッぺもあるよ。
(給食を作るくらいの大きな鍋で煮たからね。叔父さんたちは片手鍋に入れて持って帰ったんだ!)

あとは、もう一品なんだけど。

まだかな?
楽しみ~。


「道明寺、もうすぐ朝ごはんだから着替えて来て」

道明寺が寛いでいるの。

プププッ

パパや進のレクチャー(?)で横になったりしてんのよ。

うちのパパと進で並んで横になっているなんて、あちらのお母様が見たら卒倒するかもね。
いや、するね。




「道明寺、入っていい?タオル持ってきたよ」

「入れよ」

脱衣場の引き戸を開けたら、目の前に飛び込んできたのは美しい引き締まった肢体の男。

「やだ、まだ着替えてなかったの?」

着替えを済ませていると思ったのに…。

こ、こんな時に見せられても…。

落ち着け、
落ち着け、

今さら動揺してどうする?

道明寺が洗顔を終えたら、タオルを渡せばそれで任務は終了でしょ?

あたしの動揺を知ってか知らずか、あたしの方をチラッと見て、また顔を洗い始めた。
洗い終わり、顔を上げた道明寺にタオルを渡す。

タオルを受け取った瞬間に道明寺に引き寄せられる。

「ちょっと…、誰か来たらどうするのよ」
小声で抗議する。

「あぁ…、ちょっと黙ってろ」

道明寺はタオルで拭き終わると、あたしの頭上に顎を乗せてきた。
そして、抱きしめられる。

あぁ…
気持ちがいい。
あたしの身体が道明寺の身体の中にぴったりと填まる感じがするの。

こうされると何でだろう。
いつも心が落ち着く。
心の幸せのタンクが一瞬で満タンになるんだ。

そして、同時にずっとこうしていられないことに気付かされる。

明日の夜には道明寺はまたアメリカに向かって発つんだ。

道明寺が少し腕の力を緩めてあたしの顔を覗き込む。

あぁ…
そんな顔で見つめないでよ。

『ダメだからね』って言えるはずがないじゃない?

だって、あたしも道明寺が欲しくて仕方がないんだもん…。

一緒にいることが出来る時間に限りがあるから。
タイムリミットが近づいて来たって思ったら、無性に道明寺を感じたくなった。

あたしは道明寺の身体にそっと触れる。
逞しい腕に指を滑らせる。

そして道明寺の顔があたしに降りて来るのと同時に目を閉じた。



ガラガラ

バタン


盛大に脱衣場の扉が開け広げられた瞬間に、おばあちゃんの声が室内に響く。

「ほれ、篤男が買ってきてくれたろ。って、まぁた、チュッチュッ、チュッチュッと。ふんねまぁ」



キャーーー


うわぁぁぁ


ボッチャーーン




おばあちゃんが発した言葉と同時に浴室に絶叫と水しぶきの音が響き渡った。






「このパン美味しそ~」

叔父さんが近くのパン屋さんで7時の開店に合わせて買ってきてくれたんだ。

楽しみにしていたあともう一品とは、叔父さんが買ってきてくれると言ったこの焼きたてのパンのこと。

きょうの朝ご飯は昨日の松茸ご飯と、炊きたての白米。
それに、焼きたてのパンたち!

すっご~い、ホテルのバイキングみたいな朝食!!

「みんなにここのパンを食べて貰いたくてね。陽子や子供達のイチオシのパンなんだよ」

メインはふかふかの食パンとカリッと焼き上がっている塩バターパン。
それにチョコデニッシュやウインナーパン、明太子チーズパンに栗の入ったパンにあんパン(生クリーム入り)とそれはそれはたくさん買ってきてくれた。

「叔父さんありがとう。美味しそ~う」

「いや、美味しいんだって!道明寺さんも是非とも食べてみて下さいよ」

「ありがとうございます」

叔父さんは道明寺に声をかけてから、一向に目線を外そうとしない。
何か言いたそうにしては、言葉を飲み込んでいる。

「気になるから、やっぱり聞くわ」

叔父さん…、聞いちゃうの?

「昨日もあれっ?って思ったんだけど、道明寺さんは髪の毛が濡れているとストレートになるんだね?いや、ほら、昨日は少し乾いていたのか緩くウェブがかっていたからさ…」

「そうなんですよ。濡れるとストレートになるんです」

あたしを睨んで答えないでよ…。

「アハハハハ…。陽子や心陽が道明寺さんの完全なストレートヘアを見たらこれまたどよめきそうだな。アハハハハ」

風呂場で何かあったなと感じ取った叔父さん。
それでも好奇心に負けて聞かずにはいられなかったようだ。

「道明寺さん、寝癖直しでシャワーでもしてたのかい?」

パパーーー?!
何を聞くの?

この人、さっきの断末魔みたいな叫び声を聞いてなかったの?

隣で進が驚いているじゃない?!

「そ、そうなのよ。ねっ、道明寺?!」

「そうですね。風呂の蓋が開いていたので、思わずダイブしてしまいましたよ。自分の意思とは関係なくですが」

また睨んでくる…。

道明寺の返しを聞いていたおばあちゃんが急かさず合いの手を入れてくる。

「しょうがねぇんだてば。のう?」

「あはははははは。おばあちゃんまで…。さ、道明寺、食べようよ!お味噌汁も美味しいよ~。道明寺の好きな卵焼きも作ったよ」

「ほぉ~。道明寺さんはつくしの作った卵焼きが好きなんかい?」

おばあちゃんの言葉にみんながあたしを見てほんの少し頬を紅らめる。

あたしはきっと顔が真っ赤になっているに違いない。

道明寺を見たら、今度は紅い顔で恥ずかしそうにこっちを見ていた。





ほら、みんな、食べたら弥彦だよ!




今日はスッゴク晴れているから!!
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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