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願い事22

グラスに注がれたお水をクイッと飲み干す。

飲むときに上下に動く喉仏さんの動きといったらもう…。

何とも言えない…。

飲んだ後少し下唇を親指で拭う時があるんだけど、その仕草の色っぽい事…。

周りの空気がそこだけ何かの色に染まっている…。

たまんない…。

そう思うのは、少しお酒を飲んだからかな?

どう言ったら良いのかな?
いかにも手触り抜群のフワフワ、フカフカのタオル地で引き締まった強靭な肢体を纏っているんだよね…。
そこから見え隠れする胸の筋肉の張り出し…。

ボーとして、思わず見とれていた。

って、本当に何でそんな格好してるの?

「何でだと思う?」

ありゃ?

思わず声に出していたみたいだ。

素直に答える。
「う~ん、分かんない…」

「わかんねぇのか?風呂に入ってきたからだ。それより、何で酔ってる?俺が風呂に入っている間に飲んだのか?」

あたしに向かって真っ直ぐに注がれる視線。

吸い寄せられて、触れたくなるよ…。

「飲んだよ…。悪い。弥彦山の伏流水で造ったお酒でしょ?…今飲まなきゃ損でしょ?それより…、何でそんな格好してんの?」

台所に置いてある食卓テーブルに肩肘を付き、なぜか食卓用の椅子が王様の座る玉座に見えるんだけど?

そして、その王様のような男があたしを捕らえて離さないの。

スッゴく優しい視線。

あたしにだけに注いでくれるの?
あたしだけに…。

そんな風に考えるなんて、やっぱり酔っているからかな…。

長い足を優雅に組んでいる男に、再度同じ質問を投げ掛ける。

その男が、『お風呂に入ったからだろ』って、笑いながら答えてくる。

違うの、違う。

あたしが言いたいのは…。

あたしが求めていない回答をまた発した所で思わず大きなため息を吐いてしまいました。

はふ~~

「道明寺?それってガウンだよね?」

「さっきからのお前の質問の意味がわかんねぇんだけど?」

そう言った後で、あたしの事をちょいちょいと手招きしてきた。
そして、「ちゃんと教えろや」と言いながら笑いかけてくる。

だからさ、空気に色が付きはじめているんだって…。

「もう…、あのね…」

あたしは、そう言いながら少しだけふらつく足で道明寺が座る玉座に吸い寄せられる。

「ちゃんと説明しなきゃ分かんないの?」

「何で、そんなに怒ってんだよ?」

「怒ってる?あたしが?」

「怒ってんだろ?リスみてぇに頬っぺを膨らませてんぞ?」

道明寺が指で頬を突っつくから、益々頬を膨らませて、道明寺に小声で抗議した。

「はっきり言って、何のサービスよ?そ、そのガウンの中ってもしかして、いつもみたいに何も履いてないとか?」

「そうだが。まずいか?」

「ま、まずいよ…。寝るときどうするの?いつもみたいに脱いじゃうつもり?」

道明寺ったら、あたしが、大真面目に注意してんのに、終いにはケラケラと笑い始めるんだから。

もうっ!



二人のそんな会話を聞いて(あえて、聞き取ろうと、耳がダンボになっていた)大興奮の女性陣たち。

頬を染めてその頬に手を添えている叔母の陽子や興奮気味になって小刻みに動いている従姉妹の心陽。
そして同じく興奮して、鼻息が荒くなっている母親の千恵子。

少し酔っているつくしはみんなに注目されているなどと考えが及ぶはずがない。

アツアツバカップルぶりをこれでもかと放出させている等と微塵も思っていないのである。




「その格好をあたし以外の人に見せないでよね…」

つくしは火照った頬を少し膨らませて、司に訴えた。

「牧野…、そんな可愛い事を言うなって…、うおぅぅ!シ、シ、シワが!」

「お、お、おばあちゃん?!」



つくしの祖母澄み(すみ)は、二人の視線が完全に絡み合う寸前に見事に遮断させることに成功した。
(二人の間に完全に割り込み、司との顔の距離はつくしよりも近くなっていた!)



「こんが人がいる前で何をイチャイチャしてってば?人が見ていねぇ所でやれ。つくし、ほれほれ風呂に入ってこいてば」

おばあちゃんの言葉の意味を頭の中で吟味する。

えっ?

へえっ?

視線を感じて後ろを振り返れば、パパや叔父さんの真っ赤な顔が。
従兄弟の幹斗くんに至っては、興奮して鼻息が荒い。

ママたちの方は…。

こ、恐くて見れなーーーい!!

「ど、道明寺さんから貰ったジャージを今日は使って貰ったら?ねぇ、良いでしょ?幹斗」
叔母さん?

「そ、それは良いわね?陽ちゃん、良いの?幹斗くんも良いの?」
ママ?

「い、良いですよ!千恵子伯母さん。大丈夫です。パジャマ代わりに道明寺さんに着て貰って下さい!」
み、幹斗くん?!

「パンツは履くよね?」
こ、こ、心陽ちゃ~ん?!!

「履くに決まってるだろ?何を言ってるんだ、心陽は…アハハハハハ 」
お、叔父さん…。

アハハハハハ

アハハハハハ

一同の乾いた笑いの渦が渦巻く度に、体から変な汗が吹き出してくるし!!

道明寺はと云うと、幹斗くんからジャージを手渡され、しぶしぶ脱衣場に再度向かった。


「も、もうっ!遅いから、帰るかな?明日、お前たち試合だろうが?!」
「そ、そうね?!お布団も敷き終わったようだしね?ほ、ほら二人とも帰るわよ…」

叔父さんと叔母さんは紅い顔をしながら、従兄妹たちを急かし始めるし。


「あぁ~、良いお風呂だったよ!ねぇ、道明寺さんが今着替えているんだけど。しかも、少し小さめなんだよ?どうしたんだろ?あれっ?どうしたの?みんな慌てて?もう帰る時間?10時を回ったから?」

たった今お風呂から上がった進は、頭をタオルで拭き取りながらみんなをキョロキョロと不思議そうに見る。
そして、姉の顔を見て驚いた。

「どうしたの姉ちゃん?熱があるの?すんげぇ顔が真っ赤だけど?ねぇ?そう思うよね?」

進…。

周りの人に聞いて回ってくれるな…。



「お、お風呂をいただきますね!!」



つくしは風を切るようにお風呂に向かった。
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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