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リスペクト2


母さんは今、パリにいる。


パリを拠点にするハイブランドの一つが、ショーを展開して、母さんは、それに招待されている。

今、ヨーロッパの情勢は失業者も増え、不安定だ。
その為、ハイブランドのショーの開催に合わせて、大規模なデモが空港等の近くで行われるという情報が流れていた。
実際に、規模が小さなデモは各地で起こっていた。

その為、母さんの帰国が確定しないのだ。
二泊三日の予定が長引いているのだから、みんなが不安がるのも頷ける。
(チビッ子が心配だから、最短で!!と母さんは意気込んでた)

今日の夕飯も御通夜のようになるのだろうか。

スマホを開いて、母さんたちが掲載された雑誌をインストールさせる。

母さんと類さんのショット。

楽しそうだな…。

折角フランスに行って、つまらなかったら、行く意味あるか?

みんながザワつく理由って何だ?

写っている写真を拡大させる。

母さんの身に付けているアクセサリーと類さんのタイピン等の装飾類は同じ様なデザインだった。
同じブランドのものだから類似するでしょ。

ふ~ん

ふーん

なかなか似合っている。

母さん、チョイスいいね。

写真は当然ながら、他の人たちも写っている。

良く見かける顔…。女の人…。誰だっけ?
この男の人もあった事あったな…。誰だっけ?

あっ、このおっさんは分かる。大富豪の人だ。
母さんと何時も話していて、母さんの事を凄く誉めている人。

二人だけが写っている訳じゃない。何でザワつく?

何だろう?


「坊っちゃん、どうしました?険しい顔をして」

シェフが声をかけてきた。
母さんの載っている記事を見てた。素直にそう告げた。

シェフは何か知らないけど、目頭を押さえ、天井を仰いでいる。

シェフは、皆様に元気が取り戻せますよう、自身で厳選したお肉で料理をさせていただきますと、力強く語たり、
「大丈夫ですからね!!坊っちゃん!!」
そう言い残して、足早に去って行った。




母さんにラインをしてみようか?

繋がったら、妹や弟に通話させて、声を聞かせてあげよう。

そんな優しい事を思って、またスマホを開く。

何となく、今日のトピックスに目が行く。

んっ?

んんっっ?

目に飛び込んで来たのは、『失業者の救いと成るか?』
そう見出しがされた道明寺ホールディングスの記事だ。

たった今、上がってきた記事のようだ。

何でも、雇用ばかりでなく、教育の面でも支援を行い、幅広く世界で活躍できるような人材を育てていこうと、国のトップたちと電話会談したようだ。


スゲー…


相変わらず、やることのスケールがデカイ。
親父は、ここと思った所に金は惜しまない。

『金は使ったところにしか帰ってこない。
だから、必要と思う所は、十分過ぎるほどに使え』

親父の言葉を思い出した。

思いつきでなんか出来ないような判断を、瞬時に行っていく親父。

少なくとも、この世界の仕組みを変えていく人間の一人。

面と向かって親父には言えないが、スゲー人だと思っている。

暫くすると、玄関のエントランスに向かって、使用人たちにたちが動き始めた。

親父が帰ってきたな。

みんなの空気がピリッとしている。
そりゃそうだ。
ゴシップ紙に掲載された母さんの写真を、この屋敷の者が知らない訳はない。
どれだけ、親父の機嫌が悪いかが、想像できるからだ。

ところがだ。

「おーい、お前たち!どこだーー!!」
親父がエントランスから、俺たちを呼んでいる。
「リビングかーー?!!」

あれっ?

怒鳴り声どころか、"頗る機嫌が良いですよ"。そう言わんばかりの、少し高めの音域を出している。
妹と弟も、親父の機嫌が良いのを察知したのだろう。
顔を見合わせた後、二人は、
「「パパ~!お帰り~、待ってたよーー!!」」
と可愛い声を上げて、迎えに出た。


「お帰りなさい。父さん。早かったね?」
「ただいま。そうか?母さんがいない時は、なるべく早めに帰宅したらするように心がけてんだよ」
ネクタイの結び目に、人差し指をかけながらこちらに笑いかけてきた。

やっぱり、機嫌がいいな。

ということは?

もしかして?

俺の心を見透かすように、親父は話し掛けてきた。
「そう。そのもしかしてだよ。母さんの帰国の準備が整った。安心しただろ?」
この言葉を聞いた妹と弟は、
「本当に?!パパ?!」
「今日には帰ってくるの?!」
二人で競うように撒くし立てている。

「あぁ、"今日中に"帰ってくるぞ」

親父のこの言葉に、妹と弟は、手を取り合って喜ぶ。
先程までの低レベルな争い等、どこ吹く風だ。

親父がこちらを見て、少し口角を上げる。

「何だよ?父さん」

親父は片方の眉を器用に上げて、俺の問いに答えた。
「いや、お前もまだ、母さんがいないと寂しいのかと思ったまでだ」

なっ!!

そんなんじゃねーー!!

馬鹿なこと言ってんなよーー!!

「親父!勘違いすんなよ!俺はただ、親父のいない間のコイツらのお守りが大変なまでで!!」

親父は、ニヤニヤしながら俺を見て、
「そう、コリコリすんな」
そう言って、さらにニヤけた。

親父ーー!!

使い方、間違ってるし!!

今、リビングでは、楽しそうな話が弾んでいる。

親父は、やり残した仕事を邸で片付けると言って、書斎に入っていった。

誰もが、この家の女主人の帰りを待ち望み、心待にしていた事か。

また、ここにいないにも関わらず、もうそこに存在するかのような空気感。

広い屋敷の中に、暖かい空気が一瞬にして巡回する。


スゲー…


母さんはここに居なくても、存在感を出している。

使用人たちも心なしか、足取りが軽くなっている。
『旦那様が、奥様の帰国の手助けをしたのでしょう』
使用人たちは、そんな事を口々に話始めた。



もしかして…



いや、あり得ない事ではないけど…



親父の金の使い方、間違ってないよな?

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コメント

Re: ま〇〇〇様

遊びに来て来て頂いてありがとうございます(#^.^#)

えりりん、自分が疲れているからか、辛いお話を想像すると、更に疲れるので、今は明るいお話をお送りしたいと思います。

読んで、あ~っ、ちょっとその感じ分かるかも。

そう思って頂けたら嬉しいです。

最初の構想とは大分変わったような気がします
( ̄ー ̄)

オリキャラ満載(?)ですが、花男の世界感を壊さないように書き進めたいと思います。

ゆっくりな亀さんですが、遊びに来てくださいね❤️

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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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