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願い事15

「俺は夢を見ているのか?」
道明寺が食べ物を、目の前にしてボソッと呟いている。

「そう思うだろ?お前ら…」

そう話を振られた斎藤さんたちも、『はい』と直ぐに返答出来るわけもないから、苦悶の表情をしている。

クスクス

道明寺のあんな唖然とした表情を見ること自体がレアでしょ?

おかしくて堪らない。


クスクスクス


これを見たら、きっとみんなも唖然とするかもね?

大皿で盛り付けられている様々な刺身!!
分厚いカツ!
大きい海老フライ!
鮭の焼き物!
茶碗蒸し!
のっぺ(郷土料理)?!
菊の和え物?!
イカの塩辛?!
山盛りの枝豆?!
カボチャのサラダ!
アサリの味噌汁!
松茸ご飯??!
漬け物の盛り合わせ。

この料理の数々と、この奇妙な状況にね。

「おばあちゃんの家だからね~~」
そう言って、あたしは刺身に手を伸ばす。

道明寺の目の前にはパパとあたしの叔父さんがいて、あたしは道明寺の隣に座っている。

そして、下座には斎藤さんたちも。


あっ?!

ちょっと説明するね。










「警護の人たちも順番で食って貰えてば。つくし」

おばあちゃんがご飯の支度をしている時にこそっと言ってきた。

「うん、あたしもそう思ってるの。おばあちゃんからも言ったら道明寺も聞くんじゃない?」

おばあちゃんが、みんなに新潟の食べ物を食べて欲しいと思っているのが分かる。
(あたしもそうだもん)

おばあちゃんが、道明寺に話かけている。
「警護の人にも一緒に食べるように言ってくんねぇかね?おらが作るのはこんがのしかねぇけどもさ」

「あたしが作るのはこういった物なんだけどね。食べて欲しい。だって。良いでしょ?道明寺」

あたしは通訳(?)に入っている。

「お前も作ったんだろ?お前が作った食べ物を食べさせるのは気が引け…」

「道明寺!!おばあちゃんが畑で作ったお芋だよ!!」
被せて話した。

ひあぁ~~

危ない、危ない…。

あたしの手料理(切って、味付けを教えて貰って、出汁と砂糖と味醂と醤油を入れただけ)を食べさせれないなんて事をおばあちゃんに言ったら…。

恐ろしい…。

なんて器の小さい男だって言われて、また、目が三角になるよ…。

「それにな?SPたちをそう簡単に…」

「おめさんは、いろんなことに柔軟に対応できるんじゃねぇのか?」

おばあちゃんの言葉を受けて、SPさんも一緒に食べることになった。
(交代で、外を回るらしいのだけどね)

おばあちゃんも一緒に食べてくれることに凄く喜んだ。

夕飯前に車で20分の所に住んでいる叔父さん夫婦も大きなカツと海老フライを持って駆けつけた。

おばあちゃんは刺身が苦手。
どちらかと言うと肉派。

叔父さんたちは揚げたてのカツと海老フライを定食屋さんで買ってきたみたい。
(見たこともない大きな海老フライ!まず、しっぽが大きいんだけど!)

従兄弟たちも来てくれた。
中学3年の男の子と小学6年の女の子。

本当に久しぶり過ぎて、あたしは二人の面影がわかるけど、二人は記憶が無いらしい。

当然だよね。

10年前に会ったきりとなるんだもの。

おじいちゃんの葬式以来だ。

七回忌はあたしと進は来れなかった。
あたしは高校2年だった。

新幹線に乗るお金がなかったから。
(あたしの理由はそれだけじゃないけど…)








「つくしも進もじいさんの七回忌に来れなかったもんな。久しぶりらな」

「道明寺、あたしの叔父さん」
(パパの弟さん)

隣にいる道明寺は目を見開いた。

そりゃそうだ!

パパと叔父さん、何処に共通点が?と誰もが思うのだ。

おばあちゃんは腰が曲がっているから分かりにくいが身長が160cmはあったんだそう。
(あたしと同じなんだよ!)

鼻も高く、目は少しブルー掛かっている。
おばあちゃんの手はあたしより大きい。
足のサイズは24.5cm。

大正生まれの女の人にしては大きい。

叔父さんはおばあちゃんに似ているんだろう。
目鼻立ちがスッキリしていてどちらかと言うと日本人離れしている。

身長もそれなりに高く178cmはあるもんね。

死んだおじいちゃんは背が低かった。
(小学生の5年生の時に、もう少しで追い越すと思ってたんだもの)

パパはおじいちゃんにそっくりなんだ。

「叔父さんも相変わらずイケメンだね」

「おいおい、そんな事言うと照れるだろ?」

「つくしちゃん、調子に乗るわよ。叔父さん」

「叔母さんも相変わらず若いですね。ママとは大違い」
叔母さんは少しぽっちゃりの可愛い感じの人。

「えっ?!何か言った?」
遠くからママの声。
(こういう時って、何でか耳に届くのよね?)

叔父さんとのやり取りが一通り終わると、道明寺は叔父さんと向き合った。

「道明寺司です。つくしさんとの将来を真剣に考えてます」

そう言って叔父さんに頭を下げている。

そんな道明寺の姿を見せられたら、嬉しくて嬉しくて思わず涙ぐんでしまった。

「牧野…」

道明寺が、あたしを優しい眼差しで見つめてくれる。

「うえ~~い、何だよ。ものすっげぇイケメンじゃなぇか?」
叔父さんが口元を少し尖らせる。

道明寺がその顔を見て、
「すんげぇ…。牧野一族、みんな同じ表情をすんだな?牧野のばあさんもさっき、その口元だったぞ…」
って、叔父さんをガン見しながら言うもんだから、おかしくて、おかしくて…。

はぁ~、涙が出ちゃうじゃないよ。

拗ねた時にする口元はおばあちゃん、パパ、叔父さんとそっくりなんだ。
(さっきもおばあちゃんが間違いで起こした騒動の時はその口元だったのよ!)

それを聞いたおばあちゃんはとても嬉しそうに、
「つくしはね、産まれて暫くはこの家に居たんだて。赤子の時に一緒にいたっけ。可愛い~てね」
おばあちゃんはそう言いながら涙ぐんでいる。

「千恵子さんのお母さんが、丁度その頃に腰を悪ぁれしてしまって、里帰りが出来ねぇて、この家に来てくれたんだてばね。産んでから暫くはつくしはこの家で面倒みたんだいね…」

少し、間を開けてから、
「つくしは優ぁしい、可愛い娘らろ?晴男に似たんだてばね」
そう言って道明寺を涙目で見つめて話している。

叔父さんも叔母さんも笑いながら泣いている。

道明寺が黙っておばあちゃんの話を聞いてくれている。


ここに来れて


道明寺と一緒に来れて


ホントに嬉しい。
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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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