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願い事14

「誠に申し訳ございません!!」

警官二人が真っ青な顔をして、同時に90度に腰を曲げて頭を下げた。
(物差しが入っているの?って、思うくらいに真っ直ぐ!!)

そして頭をすくっとあげる。

「つきましては早速、県警本部長より直々に謝罪をさせて頂きますので、何卒お許し下さい!」
警官二人がまた90度に腰を曲げて頭を下げた。
(こういうオモチャなかった…?)

玄関先で、かれこれ30分。

色々と身元を聞かれたが、当初は信じて貰えなかった。
(そりゃ、そうでしょ?道明寺財閥の御曹司がここに?!って、なるでしょ?)

道明寺の免許証を見ても、本人のワケがないと半信半疑だったしね…。

玄関から石門を覗く。
石門の辺りには近所のおじいちゃん、おばあちゃんの顔。

「ふん!また、警察の車がここに来るってか?」
腰の曲がったおばあさんが、警官に向かって声を荒げている。

「こねたっていいば!人目が悪ぁれて…」
真っ赤になっているおばあちゃん。

「"こねたって"って、何だ?おい!」

「道明寺、そんな事は気にしなくてもいいから…。あぁぁ!"来なくても"ってことよ!」

おばあちゃんたちの勘違いだったのだけど…。
おばあちゃんてば…
素直に謝れないのね…。

道明寺は道明寺で、方言が気になって聞いてくるし…。

「お、おばあちゃん…。道明寺もいいでしょ?ねっ?警察の方もいいですよね?」

あたしの言葉を受けてもなお、警官を睨み付けている道明寺。
(さすがに、おばあちゃんを怒れないから、警官さんに怒りの矛先を向けているのが分かるのよね…)

はぁ~~、何でこうなっちゃうんだろ?


「おばあちゃんも悪気は全くないのよね?」

仲を取り持つために、道明寺とおばあちゃんの間に立ち、二人の顔を交互に見る。
(道明寺はデカイし、おばあちゃんは腰が曲がって背が低いし…。く、首が…)

「でぇてが、あんが外車みてぇな車がここらに入ってきて、柄の悪れぇのが何人もぞろぞろ家ん中に入って行ったれや~。って言われれば、たまげるこてやー!」
(バリバリの新潟弁で。しかも、すんごい早口で捲し立てられたから、怒っている風に聞こえるのよね…。しかも、車は国産だけどね…)

おばあちゃんの弁明(?)が続く。

「近所のもんも、晴男が借金こと、けぇさんねぇて、ばあちゃんとこに取り立て屋と一緒に来たんだこて。って言われれば本気にすっこて!」

腰を曲げた白髪のおばあちゃんが目を三角にして息巻いている。
(だぶん、怒っている訳ではない。と思うの…。騙されて恥ずかしいって思っているんだよね?)

*標準語訳*
『だいたい、ここら辺では見かけないような外車で来て、柄の良くない人が家に入って言ったと聞けば驚くでしょ?借金を返せなくて取り立て屋を伴って来たのでは?そう思ってしまったのよ』

ごめんね。勘違いだったのよ~~。
って、ならないのね…。

ならないのか…。

しかも、標準語に変換すると、何か穏やかになるのは何でだろ?

つまりは、近所の人々が心配して起きた騒動って訳。
畑から帰って来たおばあちゃんは、近所の人々の言葉を受けて、警官を呼んだみたい。

しかもSPさんたちは私服を着てはいるが、どう見てもヒットマンか武道家だもんね。

到底、一般人には見えないよね?
(さっき、斎藤さんが警官に両脇を抑えられていたけど、見ようによっては、警官を両脇に抱えているようだったしね…)


…最悪だ。

道明寺の印象最悪だ…。

はぁ…

道明寺はまだ、警官を腕組みして睨んでるよ…。

普通に道明寺に睨まれたら恐いって!
(素性が分かんなくても怖いのに、道明寺財閥の御曹司って、知ったら倍々で恐さが増してるでしょ?)

凍り付いてるよ…

警官さん…

はぁ~なんてこったい!

「かあちゃん、心配させて悪れかったね。オレが甲斐性がなぇから、かあちゃんにそう思わせたんだろ?」

パパが久し振りにバリバリの新潟弁を披露してくれる。
何でか、こういう時は標準語より柔らかく感じるのよね。

何でだろ?

「かあちゃん。道明寺さんだって、いきなり取り立て屋呼ばわりされては、面白れねぇんだて。なぁ?許してくんねぇか?」
パパがおばあちゃんの曲がった腰を擦る。

おばあちゃんの顔が優しくなってきた!!

「おばあちゃん、ごめんね。車が3台になるよって、伝えておけばよかったね」
おばあちゃんの手を取る。

「ホントにおめぇ達は優しいっけ、騙されてねぇか心配らてば。つくしがここに来るって話聞いてから、心配で心配でおぉとらったわ…」
今度は目に涙を浮かべる。

*標準語訳*
『おぉとらった=仕方がなかった』

「騙されてないよ?大丈夫だからね」
おばあちゃんの背中を擦る。

「本当らか?どこぞの大金持ちなんだろが?」

「"どこぞ"ではなくて、"道明寺"ですので」
今日に限って、道明寺が急かさず突っ込んでくる…。

「道明寺…、なのね?(わたしはよく知らないけど)どこかの大金持ちなんでしょう?って意味なのよ。ねぇ、おばあちゃん?」

あたしがそう言った側で、おばあちゃんは腰を曲げた格好で今度は道明寺を睨み付けた。

「そうらてば…。おめさんが、豪気な金持ちらって事は分かったろも、そんらば尚更心配らてば」
そう言ってから、顔を手で覆うおばあちゃん。

「この子を騙したりしたら、おらが勘弁しねぇんだろ!どうなんだてば!」
おばあちゃんが目に涙を溜めている。

道明寺を見ると、顔が凄く真顔になっていた。

ど、道明寺…?

道明寺があたしの方をゆっくりと見て、大丈夫だというように、ゆっくりと瞬きした。

「俺は…、僕はつくしさんと生涯を共にする覚悟が出来ています。今日はここにお邪魔させて頂けるということで、おばあさんに挨拶させて頂きたいと思ってここに来ました」

おばあちゃんに向かって、はっきりと伝える。

「必ず、つくしさんを迎えに来ます」

凄い自信を込めておばあちゃんに誓うように話している。

その言葉を受けて、おばあちゃんの表情が少しだけ優しくなった。

「嘘つかねぇこてな?別の女が良くなったなんて聞こえた日には、おめぇのチンポコ引き抜くっけな?!」

道明寺はおばあちゃんの言葉に、フッと笑う。

「それは、ご心配には及びません。僕はつくしさん以外は女として見れないのですから」

「本当らか?」

「はい。気持ちが悪い生物にしか見えないんでね」
(常に寄ってくる女性は、アピールをビンビンにしてくる為に司は嫌悪感しかないのだ)

「ちいとばか、変わってんだな?おめさん?」

*標準語訳*
『ちいとばか=少しだけ』
『おめさん=あなた』

「ちいと…ばか?あぁ、本当につくしさんに対して馬鹿になるほどのめり込んでいますよ」

「ほぉーー」

「つくしさんの顔、姿形、表情、匂い。全てが俺の好みのど真ん中なんでね」

「そういんだかね?そんらば、大丈夫なんだこってな?」

「"そう…いんだ"?"こんてな"?よく分かりませんが、とにかく、つくしさんにしか俺は反応しないので安心してください」

*標準語訳*
『そうなのですね?それなら、心配ないですね?』

ふ、二人とも…。
なんという会話してんの?!

堂々と口にしてるけど、聞いてるこっちが恥ずかしいわ!!

警官さんたちも仄かに顔が紅いけど?!

「彼女の存在だけが僕を男に変えさせるのです…」

へぇっ?!

何々?!

何を言い出すの?!

イヤイヤ…

「どんなに美女と呼ばれる人が来ようとも、俺は…」

って、おいおいーーー!!

待て待てーーー!!

こんなとこで変な性癖(つくしだけに尋常でない反応をすること)暴露しないでよ?!

「どんなに美女と呼ばれる人が迫って来ようとも、どんなに巨乳の女が迫ってきても、僕にとっては彼女の小さめだが、ピンク…っつうっ…痛ってぇ~~!!」

つくしが肘鉄を司の脇腹に見事にヒットさせ、司の暴動(暴言?)を体を張って防いだ。

父の晴男は顔面蒼白の顔で、
「そうだよね…。付き合い長いもんね…。そういう関係なのか…」
とブツブツ言っている。

母の千恵子は、
「パパ。今頃気付いたの?」
とシレっと言い放っている。

進は指で耳栓しているし。

斎藤さんたちSPの面々は少しだけ下を向いている。

警官さんたちは目を見開いてる。
(口もあんぐりしてるけど…)



何…?



何が起こったの~っっ?!




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プロフィール

えりりん

Author:えりりん
ようこそ、おいでくださいました。

ここは、「花より男子」の二次小説置き場です。

つくしと司のその後の未来を、勝手に妄想して、こんなだったら……♥️

等と、妄想に妄想を重ねたブログです。

よろしければ、覗いて見てくださいませ。

ただし、素人の勝手な思い込みで書いております。

皆様のお考えと異なる事があるかと思われますが、ご了承くださいませ。

原作様の神尾様には、素敵な作品をこの世に送り出して頂いて、本当にありがたく思っています。

えりりんの妄想で少しでも楽しんで頂けたらなと思っております。



出版社様、原作様とは、一切関係はありません。




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